【不登校生応援】気になる「内申書(調査書)」の中身とは?

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えむへい
えむへい

こんにちは。

元高校教師の「えむへい」です。

今回は中学生が気になる「内申書」や「内申点」の中身について解説していきたいと思います。

特に、

僕は欠席がすごく多いんだけど大丈夫かなあ?

私は学校のテストを全然受けてないけど、その場合は内申点はどうなるのかなあ?

と心配している人が多いと思いますので、そのような疑問に答えていきたいと思います!

いきなりですが、ざっくりな結論だけ先に言うと以下になります。

欠席が多くても大丈夫だし、学校のテストを受けていなくても大丈夫です

確かに欠席が多かったり、テストを受けていなければ、少しは不利になります。

でも「少し」です。

だから、もうこれで高校に行けないとか、入試で必ず不合格になるとかは全然ないです。

なので、不登校の人にはとりあえず安心してもらいたいです。

この記事は皆さんが無駄に心配しすぎないために、そして、少しでも皆さんの不安を取り除くために書いています。

それでは順番に詳しく説明していきますね。

そもそも内申書って何?【中学校の全記録です】

調査書記事内画像1

まず始めに「内申書」とは何か、について説明していきたいと思います。

内申書は正式には「調査書」と言われています。

私の高校教師時代は、内申書という言葉はほとんど使っていませんでした。

ですので、これ以降は「調査書」って呼んでいきますね。

で、この「調査書」というのは簡単に言うと「中学校3年間の皆さんの全活動の記録」です。

全活動の記録とは「全教科の成績」「部活動や委員会などの成績、記録」「欠席日数」などです。

高校入試では、この「調査書」を各高校に提出するのが一般的です。

でもこれを準備、作成するのは皆さんではなく、皆さんの担任の先生が作成します。

1、2年生の分の記録は学校に残っているので、それを元にして、3年生の担任の先生がまとめて3年間分のものを作成します。

そしてこの調査書の用紙なんですが、実はこれは全国共通の用紙ではないんです。

各県によっても異なるし、各高校によっても異なる場合があるんです。

でもまあ、形はちょっと違うだけで、中身はだいたいどこも一緒なんですけどね。

実際に調査書がどのような用紙なのかちょっと見てみましょう。

実際の調査書を紹介

調査書記事内画像2

これはある県の実際の調査書です。

上から順番に挙げると、

・赤い部分が3年間の学習成績関係の欄。
・緑の部分が3年間の出欠関係の欄。
・ピンクの部分が3年生の時の性格や行動関係の欄。
・青の部分が主に3年生の時の生徒会や行事関係の欄。
・黄色の部分が主に3年間の部活動関係の欄。

となっています。ま、だいたいどこもこんな感じです。

一応他のも見てみましょう。

調査書記事内画像3

だいたい同じですが、こっちは緑色の部分の出欠関係欄で、3年生の遅刻と早退を書く欄もありますね。(見えづらくてごめんなさい…)

ついでに最後もう一つだけ見てみましょう。

調査書記事内画像4

こっちは赤色の成績関係欄はこれまでの2枚と違って、3年生の成績だけを書くことになっているみたいですね。

また、緑色の出欠関係欄は1年生の欄はないみたいです。

調査書は結局だいたいどこも一緒

と、まあこんな風に一部異なる箇所もありますが、だいたいどこも一緒です。

欠席や遅刻、早退の部分が入試にどう影響するか気になる人は、他の記事で説明していますのでこちらをご覧ください。

これらの調査書は、公立高校であればたいていは県のホームページに載っています。

また、私立高校の場合はその学校のホームページか、または県単位で私立高校共通の用紙が準備されたりもしています。

なので、自分の県や志望校のホームページを後でチェックしてみるのもいいですね。

いずれ皆さんの担任の先生は、このような所から各自でダウンロードして、皆さんの調査書を作成するということになります。

内申点って何?【調査書の中の学習成績のこと】

調査書記事内画像5

「内申点」という言葉をたまに聞きますよね。

私は高校の現場でこの言葉を使うことはほとんどなかったんですが、ネットを見ていると中学生やその親御さん、塾などでは普通に使われているようですね。

内申点とは要するに以下です。

内申点とは「調査書の中の学習成績欄のこと」

上記の例でいけば赤色の部分ですね。

内申点とは「勉強面での成績のこと」と覚えておけばいいでしょう。

調査書の入試における影響【いろいろ異なる】

調査書記事内画像6

さて、ここからがだんだん重要なポイントになってきます。

皆さんの調査書が一体どれだけ高校入試で大事なのか、どれだけ見られるのか、ということです。

結論から言います。

調査書が入試でどれだけ見られるかは、「県ごと」「学校ごと」「入試日程ごと」によって違う

どこの高校も入試について、たいていは「総合的に」合否を決定しています。

「総合的に」とは、調査書・筆記試験・面接試験などです。

これらの配点については学校によって異なります。

また、入試の日程(推薦入試や一般入試など)によっても異なるのが普通です。

たとえば、私が住んでいる地域では、公立高校も私立高校も、推薦入試が調査書や面接試験重視一般入試が筆記試験重視となっています。

重視というのは要するに「配点を高くしている」ということです。(※このあたりの話は記事の最後のほうで具体例を挙げて説明しています)

これらの配点については、公表している県や学校もあれば、公表していない県や学校もあります。

ちなみに、調査書の中身もかなり細分化して配点を決めているのが普通です。

たとえば学習成績関係の欄は何点満点にするとか、部活動関係の成績については県でベスト8以上は何点をつけるとか。
なので、たとえば学力が低い生徒で学習成績が全教科オール1の生徒でも、野球部のエースで4番で、全国大会上位進出したとかだと、その分はきちんと点数化してもらえます。
そのため、たとえば学習成績も普通、部活の成績も普通という生徒と比べて、結局同じくらいの調査書点になるということも十分あり得ます。

なので、配点がもし公表されているのであれば、それはぜひ確認しておきたいところです。

県や学校のホームページに載っていなくても、中学校の先生方が情報として知っている場合があるので、ぜひここは先生方に聞いてみることをおすすめします。

あとは面接試験でもいろいろ細分化して点数をつけているのが普通です。

たとえば、話の内容は何点とか、態度や動作は何点とか、整容は何点とか。

要するに、入試ではとにかくいろいろ全部を細かく見られる(または見てくれる)ということですね。

学校のテストを受けていない不登校生の場合は?【何とかなる】

調査書記事内画像7

さて、ここは皆さんが特に気になるところかもしれません。

僕は学校の定期テストを受けていないから、きっと全教科オール1だ…

私もきっとほとんどの教科が1だ。これだとまともな高校に行けない…

と、心配している人たちへ。

えむへい
えむへい

大丈夫です!泣かないでください!

調査書的にはたしかに不利。でも大丈夫です。

たしかにオール1は入試において不利と言えば不利です。

でもだからと言って、じゃあもう絶対高校入試は無理かと言われれば、そんなことは決してありません。

無理じゃない理由は次の3点です。

理由①調査書の他の部分で挽回可能だから(解説済)
理由②筆記試験や面接試験で挽回可能だから
理由③そもそも「1」ではなく「/」がつけられて配慮される場合もあるから

一つ一つ説明していきますね。

理由①調査書の他の部分で挽回可能(解説済)

これについては前の方で触れた野球部の生徒の例ですね。

繰り返しになりますが、入試の際は、調査書全体にそれぞれ細かく配点されているのが普通なので、成績面で点数が低くても、他の部分(部活動やその他の活動)で挽回もできるということです。

でもこれはぶっちゃけあまり不登校生向けの話ではありませんよね。

そもそも学校に行ってないのだから、部活動の成績とかもあまり良くないのが普通ですし…

あとはそもそも部活動に入っていない人もいますしね。

ということで、不登校生向けの話は次からの理由②と理由③が当てはまるでしょう。

理由②筆記試験や面接試験で挽回可能

前に述べたように高校入試は普通「総合的に」評価されて合否が決まります。

調査書だけを見て合否を判断するというのはかなりレアだと思います。

なので、たとえ調査書の一部分(学習成績関係欄=内申点)で点数が低くても、他の場面で挽回すればいいということです。

具体的には、当日行われる筆記試験をめっちゃがんばるとか、面接試験で緊張せずにハキハキと話し、内容も立派なことを言うなど、他の試験でがんばることができれば十分挽回できるということです。

理由③そもそも「1」ではなく「/」が付けられて配慮される場合もある

調査書の学習成績欄は普通5段階で評価を付けられます。

で、これは定期テストの成績はもちろんですが、普段の皆さんの授業態度や提出物など、さまざまなところを見られて最終的に成績が付けられます。

ですので、普段不登校ぎみの生徒でも、ちょっとでも授業を受けていたり、授業はずっと休んでいてもテストだけ受けたりしている場合には、何かしら評価が付くことが多いです。

でもたとえば、授業もまったく出ていないし、テストもまったく受けていない教科があった場合、その教科の成績は「1」ではなく、評価不能という意味での斜線「/」が付く場合があります。

この場合は調査書の備考欄に、なぜ評価が付けられなかった教科があるのかの理由を書くことが一般的です。(例「体調不良による長期欠席のため「体育」の評価不能」とか)

また、そのような不登校の受験生のために、他の提出書類が準備されていることもあります。(例「自己申告書」※後ほどまた触れます)

いずれ、1科目でも「/」があれば、そこの部分がそもそも点数化されないため、受験上で特に不利にならずに配慮してもらえることがある、ということです。

少なくとも今まで私が勤務した高校ではどこもそうでした。

以下のような感じでです。

「/」が付いているから、この受験生は他の部分で評価しましょう。

またさらに、ある学校では、「/」じゃなくて「1」や「2」の場合でも、欠席が多いというのがわかる受験生については一応配慮した選考会議をしていました。

たとえばこんな感じで。

この受験生は「1」や「2」が付いているけど、これは学力が低いからじゃなくて、欠席が多いことからくる成績かもしれないから、慎重に総合的に評価しましょう。

というふうに、長期欠席者については、けっこう配慮してくれることも全然あります。

でも、以下に注意してください。

ただし、学校によっては不登校といえども「/」は「0」判断で、「1」や「2」もそのままの点数として評価する学校もあるはず

ということで、高校側が不登校生の調査書の学習成績欄をどのように見ているかについてのいちばん詳しい情報を知っているのは、やっぱり中学校の先生方なので、直接聞いてみることをおすすめします。

中学校の先生に自分の成績を聞こう【聞く権利は当然ある】

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では、いよいよ次に気になるのは、今自分の成績はどんな感じで付けられているか、ということですよね。

自分の成績が「5」~「1」のように、きちんと数字が付くのか、それとも「/」状態なのか。

全科目が「/」なのか、それともある科目だけが「/」なのか、とかですね。

で、こればっかりはもう、中学校の担任の先生に聞くしかないです。

中学校によって成績の付け方が違うので。

だからぜひ聞きましょう。聞くこと自体は別に問題ありません。

なんか言われたら「自分にとってとても大事なことなので」でOKです。

もし少し聞きづらいという人は、家の人にお願いして聞いてもらいましょう。

不登校生は一般試験を受けるべきな話【配点的におすすめだから】

調査書記事内画像9

では突然ですが、ここで皆さんに問題です。

問題
・Aさんは不登校でほとんど学校に行っておらず、学習成績は「/」や「1」がほとんどである。部活動にも所属していない。また、人前で話すことも少し苦手である。しかし勉強自体はものすごく苦手というわけではない。今現在のAさんの心境は、受かる高校があればどこでもよいと考えている。
Aさんは次の①~③のどの高校入試を受けるべきか答えなさい。
①X高校推薦入試配点
調査書100点
面接試験100点
筆記試験50点(作文50点)
合計250点満点
②X高校一般入試配点
調査書100点
面接試験100点
筆記試験500点(国語100点、数学100点、英語100点、理科100点、社会100点)
合計700点満点
③Y高校一般入試配点
調査書50点+必要な受験生は自己申告書(本人自筆のもの)提出可
面接試験50点
筆記試験500点(国語100点、数学100点、英語100点、理科100点、社会100点)
合計600点満点

では答え合わせをしていきましょう。①から順番に見ていきますね。

①は不正解【そもそも推薦入試は厳しい】

タイトル通りなんですが、①はAさんにとっては厳しいです。

たしかに英語や数学とかの試験がなく、当日の筆記試験は作文だけなので楽と言えば楽な試験です。

でも、調査書や面接試験の配点が高いので、それらに不安要素があるAさんは不利です。

また、さらに言うと、①は推薦入試です。

推薦入試というのは中学校から推薦されてはじめてその試験が受けられる制度です。

中学校から推薦を受けるためには、中学校内で行われる選考会議を突破しなければいけません。

一般的に不登校生が校内選考を突破して高校の推薦入試を受けることは難しい

推薦入試というのは中学校生活のすべての活動が見られます。

その上で「よし。この生徒はうちの自慢の生徒だ。だから推薦しよう」となります。

なので、そのときに、たとえば欠席日数が多かったり、授業に出ないことがあったり、日々の学校生活がだらしなかったりする生徒は選考会議で落とされる可能性があります。

なぜなら、ろくでもない生徒を推薦入試で高校側に送ってしまうと、高校からのその中学校に対する評価が下がってしまい、翌年から「〇〇中学校の推薦入試でくる生徒はあまり信頼できない」ってなってしまいますから。

もちろんいじめなど、本人に特別な理由がない場合の不登校についてはこの限りではないでしょう。この場合はこちらに非がないので、普通に推薦入試も可能なはずです。学校と相談しましょう。

ということで、①についてはそもそも校内選考を突破できる可能性も低いし、突破できたとしても入試の配点的にAさんにとっては厳しいので、不正解となります。

まあ、実はAさんが文章を書くのが鬼のように得意で、作文で満点を取れる場合というのもあるにはありますが、それで満点を取ったとしても他の配点が高いので、やっぱり優位に立つことは難しいです。

②も不正解【①よりいいけど③の方がもっと狙える】

Aさんにとって②はかなりおすすめです。

調査書や面接に比べて、当日の筆記試験の方がはるかに配点が高いからです。

たしかに勉強の負担は増しますが、その分調査書や面接での不利を挽回できるチャンスがあります。

あと、推薦じゃないから中学校での選考もないので、まず確実に受験できますしね。

もしこのX高校がAさんの第一志望であればもうこれで決定です。

でも、もっと受かりやすいのが次の③でした。

③が正解【配点が有利+自己申告書】

③は配点的に②以上にAさんにとって有利です。

だって調査書と面接が②よりもさらに半分少ないので。

さらに③は「自己申告書」があります。

これがあるということはおそらく、「不登校生への配慮が必ずある」というふうに解釈できるので、きっと調査書内の学習成績欄が「/」や「1」だったとしても別に気にしなくても大丈夫なパターンのやつです。

たしかに「本人自筆」というのが結構めんどくさい要素ではありますが、自己申告書の提出が認められている場合、たいていこれは本人が書くようになっています。

中身は各県各高校で異なりますが、たいていはA4版の用紙で、横書き作文パターンです。

「自分は〇〇の理由で長期的に学校を欠席しています」みたいに、不登校の理由や状況を書くものです。

家の人や先生に協力してもらえば書けると思います。大丈夫ですよ。

「人間関係のトラブルに巻き込まれた…」とか、「体調管理があまり上手ではなく…」とかで大丈夫だと思います。100%事実を書く必要はなく、建前上のよそゆきの文章でも全然OKです。
「自己申告書」というものがそもそも存在しない県や学校もあります。
気になる人はホームページや中学校の先生に聞いてみましょう。

最後に【体を大事に。応援しています!】

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長々と調査書について説明してきましたが、今不登校状態の人で、高校入試について心配している人は、とにかくまずは自分の体調を大事にしましょう。

自分の健康以上に大事なものなんかありません。

勉強はその後がんばりましょう。

最悪このまま学校を休んだままでも、一般試験で受験できます。

過去にそういう受験生も実際目にしました。(中学校には3年間ほとんど行かず、でも一般入試で合格。下記の記事参照。)

だから大丈夫です。余裕です。

下記に今回の記事の内容をまとめておきます。

・内申書とは調査書のこと
・調査書は中学校の自分の全記録
・調査書は県ごと学校ごとに違うが、内容はだいたい同じ
・内申点とは調査書の中の学習成績関係欄を指す
・調査書が入試にどう影響するかは学校によって違う
・不登校の生徒におすすめなのは「一般」入試
・必要なことがあったら遠慮せずに学校の先生に聞く
・自分の体を大切にする

以上です。

この記事で少しでも皆さんのお役に立てたらうれしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた。

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