こんにちは、えむへいです。
「不登校は大丈夫なんでしょうか」
この言葉を、私はこれまで何度聞いてきたでしょう。
電話の向こうで。
面談室で。
ときには、声を詰まらせながら。
今回は、学校に来ない生徒たちを現場で見てきた教師として、この問いに向き合ってみたいと思います。
不登校は大丈夫?と不安になるのは自然なこと
まず最初にお伝えしたいのは、不安になること自体は決しておかしくないということです。
不登校になると、親御さんは一気に考え始めます。
このまま学校に戻れなかったらどうしよう。
勉強は遅れないだろうか。
将来、社会に出られるのだろうか。
こうした不安は、「先が見えない」から生まれます。
そして、先が見えない状況ほど、人は一人で抱え込みがちになります。
現場で見てきた限り、不登校の子を持つ親御さんほど、真面目で、責任感が強い。
だからこそ、不安が大きくなるのだと思います。
不登校の原因は一つではない
よく聞かれる質問の一つに、「原因は何なんでしょうか?」があります。
でも、教師としての実感を正直に言うと、原因が一つに特定できるケースはほとんどありません。
学校の人間関係
勉強のつまずき
発達特性
真面目さゆえの疲れ
家庭環境の変化
これらが、いくつも重なって、ある日限界を迎える。
そういうケースを、私は何度も見てきました。
だから、
「親の育て方が悪かった」
「もっと早く気づけばよかった」
そう自分を責めすぎないでください。
不登校の子どもは本当に「止まっている」のか
不登校の時期、親から見ると、子どもは「何もしていない」ように見えることがあります。
でも、現場で多くの生徒と接してきた私は、こう感じています。
外からは止まって見えても、内側では動いている。
心が回復するのを待っている。
自分を守る方法を探している。
「どう生きるか」を考えている。
これは、大人が想像する以上にエネルギーのいる時間です。
不登校の将来が不安な親御さんへ【教師の本音】
「このまま将来はどうなるんでしょうか」
この質問にも、私は何度も向き合ってきました。
正直に言います。将来の形は、人それぞれです。
ただ一つ、確かなことがあります。
「不登校だったからダメになった」という生徒には、私はこれまで出会ったことがありません。
遠回りをした子もいます。
時間がかかった子もいます。
でも、それぞれの形で、ちゃんと前に進んでいきました。
通信制高校という選択
通信制高校には、
中学・高校で不登校を経験した生徒
集団が苦手な生徒
自分のペースで学びたい生徒
さまざまな背景を持つ子がいます。
学校の形が変わると、表情が変わる子が本当に多いです。
毎日登校しなくていい
自分のペースで学べる
比較されにくい
こうした環境が合う子は、確かにいます。
不登校=進路が閉ざされる、ではない
不登校になると、「もう普通の進路は無理なのでは」と感じてしまいがちです。
でも実際には、
通信制高校
定時制高校
高卒認定
その後の専門学校・大学
進路の選択肢は、以前よりずっと広がっています。
大切なのは、「今、動けないこと」と「将来がないこと」を結びつけすぎないことです。
不登校の対応で、親が一番大切にしてほしいこと
親御さんに一番お伝えしたいのはこれです。
何かを急いでさせなくていい
元気づけすぎなくていい
正解を示そうとしなくていい
他の子と比べなくていい
まずは、安心できる土台を一緒につくること。
それが結果的に一番の近道になることを、私は何度も見てきました。
最後に:不登校は大丈夫?という問いへの答え
「不登校は大丈夫?」
この問いに、100%大丈夫という保証はできません。
教師でも、未来を言い切ることはできません。
でも、これだけは伝えたいです。
今、不安を感じているあなたは、ちゃんと親をしています。
不登校は、終わりではありません。
そして、あなたも、子どもも、ひとりではありません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。



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