こんにちは。
元高校教師のえむへいです。
今回は不登校のお子さんを持つ親御さんに向けた記事です。
3月に入り、もうすぐ新しい年度を迎えるにあたり、今この時期に親御さんがやっておきたいことを私なりにまとめてみました。
少しでもお役に立てたら幸いです。
【不登校の親】新年度に向けて今やっておきたいこと
親御さんに今この時期にやっておいてほしいと思うことは次の5点です。
・学校と連絡を取っておく
・別の居場所も探しておく
・親の体調も整えておく
・子どもの気持ちの変化を予想しておく
一つずつ解説していきますね。
子どもの元気エネルギーの充電
まずはとにかく最優先にすべきことは「子どもの元気」です。
学校に行くとか行かないとかだけでなく、一日一日をまず無事に生きていくためには、まずはある程度元気にならなければ始まりませんよね。
学校がある日に比べて、休日や長期休みのときには子どもの心身は安定しやすいです。
みんなが休みの日なので、自分が休んでいても罪悪感が薄れるからです。
なので、この時期を利用してより一層子どもの元気エネルギーの回復を促したいです。
具体的な方法としては、子どもにプレッシャーをかけないようにさりげなく子どもをよく観察し、その様子に合った言葉がけをしてみたり、また、親御さんの無理のない範囲で子どもの要望に応えてあげたりといったところでしょうか。
これらの地道な関わりをこつこつ行えば、必ず子どもは元気になると私は考えます。
この時期の親御さんの最大の目標はまず「家の中で子どもの笑顔をたくさん見る」です。
学校と連絡を取っておく
毎日ではなくてもいいので、1週間に1回など定期的に学校とは連絡を取っておきたいです。
たまに不登校の親御さんの中で、担任の先生などとの信頼関係がこじれてしまって、数ヶ月も学校と連絡を取っていないというお話を聞くことがあります。
これはとても残念なことです。
元教師の私からすれば「担任の先生、何やってるんだよ」って思ってしまいます。
やっぱり学校を長期的に休んでいても籍はまだその学校にあるわけですから、最低限の情報共有はご家庭と学校とで定期的にしておくべきです。
具体的には以下のようなことを共有しておくべきでしょう。
・子どもは学校に対して今どう捉えているか
・親は今どういうスタンスでいるか
・学校行事等の今後の動き
・学校の手続き上、親が今行うことがあるか
・クラスメイトたちは子どものことをどう思っているか
・新学年新クラスについて
・新担任について
・春休みの宿題について
たいていは主導権は学校の先生が握ってくれて、いろいろ聞いてくれたり話してくれたりすると思います。(気の利かない先生や若い先生だとそうはいかない場合もあるかもですが…)
いずれ、上記のような話題について情報共有を担任の先生(学年主任や教頭先生でもいいと思います)としておくことで、学校に行くか行かないかに関わらず4月以降のスタートがある程度スムーズに進むはずです。
別の居場所も探しておく
これはなかなか親御さんにとっては受け入れ難かったり、重い腰が上がらない事柄ではあると思います。
今の学校はやっぱり無理で、他を探さなければならないという半ば諦めのようなことを意味する行動でもあるので、ただでさえ面倒なのになおさらあまり気が進みませんよね。
私は新年度に向けて「一応、念のため」情報収集くらいはしておきましょうという意味でおすすめします。
具体的には以下の感じです。
まずは小中学生から。
・転校先の学校調べ
・(新中3だったら)高校調べ
・適応指導教室調べ
・フリースクール調べ
・家のほかに子どもが安らげる場所探し
転校すればすべてうまくいく場合もけっこうあります。
やっぱり環境というのはそれくらい子どもにとっては大事な要素です。
でも、転校というのは公立学校の場合は学区の問題があったりして、もしそれを行うには家族そろって引っ越しまでしないといけないなど、かなりハードルが高くなる場合もありますよね。
だからといって私立はお金もかかります。
ですのでこれらの折衷案として、学校のような他者が集まる第2の居場所作りである、適応指導教室やフリースクール調べを私は一番おすすめします。
適応指導教室は各自治体のホームページからでもおそらく検索は可能ですし、直接電話で問い合わせてもいろいろ教えてくれると思います。
また、学校の先生に相談してみるのもいいでしょう。(学校の先生が親切に教えてくれたらいいのですが…)
フリースクールについてもネット検索するとたくさん出てくるはずです。(たくさん出てき過ぎて困る場合もありますが…)
あとは、家がまず子どもにとって第1の心安らげる場所であることが必要ですが、ご家庭によってはいろいろな事情があって、なかなかそういうのが厳しい場合もあると思います。
その場合は、おじいちゃんおばあちゃんや親戚の家などをその代わりにしてもいいと私は思っています。
「必ず親がそばで子どもの面倒を見るべき」ではないと私は考えます。
変な親のエゴやプライドは捨てて、とにかく子どもの気持ちを第一に考えたいですよね。
次に高校生バージョンです。
・転校先の学校調べ
・フリースクール調べ
・家のほかに子どもが安らげる場所探し
高校生も基本的には小中学生と大きく変わることはありません。
しかし転校については、いくぶんそのハードルは低くなると思います。
なぜなら学区のことはあまり気にしなくていいからです。
また、適応指導教室が小中学生を主な対象としているぶん、転校先の高校の選択肢はたくさんあります。
全日制や定時制、通信制などいろいろありますし、また最近は「N高」などその大部分をオンラインでできる学校もあります。
ただ、選択肢が多いということはそれだけ調べるのが大変だということでもあります。
これは高校生だけでなく小中学生にも言えることですが、「一体どの学校が自分の子どもにとってぴったり合う学校なのか」というのはなかなかわからないですよね。
なので、まずは「各学校のパンフレットを取り寄せてみる」だけでも全然いいと思います。
「情報収集の準備」だけはこの春休みにしておく、みたいな感覚でいいと思います。
一度にいろんなことをすると疲れてしまいますしね。
また、親の方が無我夢中でいろいろ行動を先走って取って、気づいたら「子どもの気持ちは置いてけぼり」なんてことにもなりかねませんしね。
親の体調も整える
ということで、やっぱり親御さんの体調管理も不登校問題に関しては超~~重要です。
私自身も自分の子どもが不登校だったときやっぱり心身の調子を大きく崩してしまいましたし、教員時代に出会った不登校の親御さんの中にも、調子を悪くされている方々がとても多かったです。
だからやっぱりお子さんだけでなく、親御さん自身のお身体もちゃんと大切にしましょう。
それが結果的に、お子さんの心身の安定にもつながったりします。
なので、お子さんへの関わり方やお子さんからの要望などは、親御さんの無理のない範囲で行うようにしてくださいね。
子どもの気持ちの変化を予想しておく
子どもというのはまだ未熟で、それゆえに気持ちも安定しない生き物です。
昨日「A」だと言っていたことが、翌日には「B」と言ったりします。
ほんと「子ども心と秋の空」です。
で、それは不登校の子に限らず、いわゆる普通の子であっても思春期ゆえによくあることです。
なので、なおさら不登校の子どもは気持ちが不安定なことが多いため、日々気持ちの変化もかなり大きいものになったりします。
その子どもの気持ちの変化に親は毎回振り回されてしまうのですが、それをまともに受け止めていては親の身が持ちません。
ですので、例えば子どもが「絶対Aだ!」と話してても、親としては「またもしかしたらBと言うかもな」くらいで受け止めておいた方がいいです。
これは別に子どもの話すことを信じるなという話ではなく、常に子どもの気持ちは変化するものだということを意識しておきましょうということです。
また、たまに子どもは本当は「A」だと思っていても、いろいろな内面の葛藤からあえて「B」と言うときさえあります。
そのため、決して悪い意味ではなく、子どもの話すことは100%信じ切るのではなく、子どもの気持ちは流動的なものと捉えておいた方がいいと私は思っています。
まとめ
では今回の記事をまとめます。
・子どもだけじゃなくて親もです。
・あとはできることを無理のない範囲で行いましょう。
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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