【予防】不登校を再発させないために親が気をつけるべき7つのルール

7つのルールアイキャッチ画像親の対応
えむへい
えむへい

こんにちは。
元高校教師えむへいです。

このページは以下の人たちに向けて記事を書いています。

・子どもが過去に不登校や引きこもりになった家族の方々
・子どもが今現在不登校や引きこもりを再発してしまった家族の方々

本記事の信頼性(執筆者紹介)

・中高の教師として10年以上勤め、たくさんの不登校生の対応をしてきた
・自分の子どもが不登校になり、親として解決にあたった
・自分自身も小学校時代に一時不登校になった経験がある

先日、以下の記事をアップしました。

これに関連して今回は「予防」という観点で記事を進めていきたいと思います。

【予防】不登校を再発させない「7つのルール」

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いじめやクラスのトラブルではなく、お子さんの特性や性格などが起因の不登校の場合には、「不登校の再発」というのは結構多く見られます。

えむへい
えむへい

私自身も完全にこのパターンでした…

本人や親御さんにとっては、せっかく学校に行けるようになったのに、「またか…」という思いがあると思います。

不登校は今や「選択肢の一つ」となっており、学校に行かないということに、そう否定的になる必要もなくなってはきましたが、でも行けるんであれば普通に学校に行った方が何かといいのは事実ですよね。

ということで、今回は「不登校をなるべく防ぐ」という観点で私なりに考えてみた「7つのルール」を解説していきたいと思います。

以下になります。

①親子の信頼関係を構築する
②子どもに活躍の機会を与える
③指導や指示(ティーチング)よりも提示や誘導(コーチング)を行う
④監視ではなく関心を向ける
⑤子どもの変化に気づく
⑥親も孤独にならない
⑦子どもの発達障害の可能性から目をそむけない

一つずつ解説していきます。

①親子の信頼関係を構築する

親子の信頼関係はやはり欠かせません。

子どもは誰かと心がつながっていることで安心感を得る

安心感を得ることで自己肯定が働き、人間関係などのトラブルが少々あっても何とか自分で乗り越えることができます。

また、信頼関係があれば何か問題が起こったとしてもすぐに相談してくれるでしょう。

とは言っても、家庭というのはそれぞれに様々な問題や環境があり、家族の信頼関係を十分に構築できない場合もありますよね。

えむへい
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ちなみに私の家庭も過去にやや複雑だった経緯がありまして、簡単には信頼関係を結ぶことは難しかったです。

いわゆる「普通」の家庭なんてどこにもないわけで、それぞれに事情が異なるので、この「信頼関係」は「構築できてれば最高」という努力目標ですね。

②子どもに活躍の機会を与える

これも前述の親子の信頼関係構築と同様、以下が理由となっています。

子どもに自己肯定感を身につけさせるため

「自己肯定感」や「自己有用感」、「自尊感情」というものは、子どもにぜひ身につけさせたい感情です。

「自分が誰かの役に立っている」「自分はここにいていいんだ」という自己の存在意義を子ども自らが感じることにより、不登校などの行動に発展しにくくなります。

家の手伝いとか、自分の部屋の片づけとか、なんでもいいんです。

何かを子ども自身にさせましょう。

そしてそれができたら子どもをほめてあげましょう。

えむへい
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私は昔、子どもの「先回り」をして、何でもかんでもやってあげたりしていたことがあります。でもそれは子どもの活躍の機会を奪うことにつながっていたかもしれません。反省です。

③指導や指示(ティーチング)よりも提示や誘導(コーチング)を行う

学校現場では次のようなことをよく言われていました。

指導や指示(ティーチング)< 提示や誘導(コーチング)

授業や校内の生活だけでなく、部活動の場面でもよく言われていましたね。

この教育スタイルは家庭でも通じるものだと思います。

子どもに対して指導や指示だけだと、どうしても子どもの自主性や行動力が育ちにくいです。

何かあったときのトラブル回避能力が乏しいと、子どもは防衛反応として自分の殻に閉じこもってしまいます。

たしかに指導や指示というものは手っ取り早くて楽です。

えむへい
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しかしここはぐっとこらえて、普段から気長に提示や誘導を心掛け、子どもに自ら考えさせる機会を設けましょう。

④監視ではなく関心を向ける

子どもは監視されると自由を失い、自ら考えることをやめる

このような環境下で育った子どもは、親が求める「正解」ばかりを追い求め、その結果、他者の評価だけを気にする子どもになってしまいます。

子どもの自主性を育み、かつ、心の安定につなげるためには、親は子どもに対して監視ではなく、関心を向けましょう。

でも子どもとの「距離感」には注意が必要です。あまりべったりと近過ぎるのは「関心を向ける」のではなく、ただの「友だち」です。
私も昔、子どもと「友だちのような距離感」で接していたことがありました。この場合、たしかにメリットもありますが、その分「親としての役割」を果たせなくなる危険性もあります。これも私自身の反省です。

⑤子どもの変化に気づく

「関心」を向ければ子どもの変化にもいち早く気づくことができるでしょう。

たしかに一日のほとんどは学校に預けているし、仕事で子どもとゆっくり話をする時間が少ない家庭も多いと思います。

でも!やはり少しでも子どもの変化に気づく、気づこうとする姿勢は保ちたいものです。

学校の先生にばかり任せてはいけません。

親と先生の両方で協力して、やっと初めて子どもの成長が遂げられます。

子どもの良い変化に気づいた場合には、どうぞたくさんほめてあげてください。

悪い変化だった場合、早く気づければ気づけるほど傷は浅く、不登校などに陥るリスクも下がります。

⑥親も孤独にならない

不登校の子どもは孤独です。

しかしこれと同じくらい心配なのが、不登校の「親」の孤独です。

家族に病を患った人がいる場合、ケアやフォローなどの看病疲れにより、その家族も病に伏すということがしばしばあります。

えむへい
えむへい

どうぞご家族の方々こそ心身の健康に気をつけてください。

不登校の子どもを持つ親は大変です。

一人で悩んでいたら身体が持ちません。

ご家族の皆さんもぜひいろいろなつながりを持つようにしてください。

また、下記にも注意が必要です。

孤独な親は子離れできていない場合が多い

子離れできない親は子どもに依存しがちです。

それが子どもの成長を妨げる場合もあります。

親も子どももお互いに自立したいものですね。

⑦子どもの発達障害の可能性から目をそむけない

「発達障害」がいじめや不登校の原因となっていることがある

学校内でトラブルがないのに不登校になってしまった子どもや、なぜかいつもいじめやからかいの対象になってしまう子どもの場合は、「発達障害」の可能性があると言っていいでしょう。

下記に発達障害の代表的なものを挙げます。

・自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群を含む)(ASD)
・注意欠如・多動性障害(ADHD)
・学習障害(LD)
・上記のような症状が微妙に現れるいわゆる「グレーゾーン」 など

それぞれの具体的な症状の説明は省略しますが、これらの有病率の平均は、学童期の子どもの1%~7%ほどと言われています。

「グレーゾーン」まで含めるとその割合はもっと多いでしょう。

また、発達障害には含まれませんが次のような特性を持つ子どももいます。

「過剰同調性(HSP・HSC)」・・・感受性が人より強く、周囲に過剰に同調してしまう。周りの空気を人一倍読んでしまい、頑張り過ぎてストレスを抱えている状態。

これは、元々持っている性格など先天的なものと、家庭環境や親の教育など後天的なものとが合わさって起こる症状のようです。

ちなみに私はこの「過剰同調性」が自分に当てはまると思っています
私は小学校の頃に一時不登校になりました。
特に学校でのトラブルはなかったのに何だか疲れてしまって、学校に行きたくなくなっちゃったんです。
学校を休んで数ヶ月してから再び学校に行けるようにはなりましたが、その後、中学、高校、大学、社会人になってからもこのようなことがたびたびありました。
今思えば私はこの「過剰同調性」だったんだと思います。
性格的にも家庭環境的にも自分に当てはまるなあという自覚があります。
まあ、今現在は意識的にあまり空気を読まないようにしているため、だいぶストレスをため込まなくなったんですけどね。

この「過剰同調性」「HSP(HSC)」については過去に記事で取り上げていますので、もしよければ読んでみてください。

いずれ障害は「病気」ではなく「性格や特性、個性」と認識すべきです。

障害から目をそむけず、早くからそれを自他ともに認めることで、不登校などの問題にも対応できるようになります。

それでも不登校は起こる

7つのルール記事内画像4

上記で7つの不登校予防について書きましたが、残念ながらそれでも不登校は起きます。

もう絶対に親御さんの関わり方のせいではないのに、です。

今はもういろんなことが要因となって不登校は起きてしまうものです。

他の記事でも私はいつも書いていますが、親御さんは自分の子どもが不登校になったとしてもすぐにご自分のことを責めないでください。

子どもが風邪を引いたからと言って、そのすべての原因が親にあるわけではないのと一緒です。

少しは防げた場合があるかもしれませんが、でも親御さんが不登校の主要な原因となっていることはそう多くはないと私は感じます。

えむへい
えむへい

教師経験上、一つのことが原因で不登校になっている事例はほとんどなかったです。たいていはいろいろなことが積み重なっていたように感じます。

 

いくら気をつけていてもなってしまうのが不登校

他の選択肢を常に頭に入れておく

7つのルール記事内画像2

最後にもう一つだけ親御さんに意識しておいてもらいたいことがこちらです。

今の学校復帰だけが唯一の選択肢ではない

たしかに、せっかく通っている学校ですので、そこでずっと通い続ける方がいろいろ楽ですよね。

ただし、それは「親」側の視点での話です。

親からしたらそりゃ転校とか退学とかいろいろ手続きがわずらわしいです。

子どもの将来が心配にもなるでしょう。

あとは世間体とかも気になりますよね。

でも、子どもにとってはもしかしたら学校復帰が何よりも「最悪」な選択の場合だってあります。
したがって、下記がやっぱり大事になってきますよね。
子どもに寄り添い、きちんと親子で相談する

この当たり前のことがなかなか難しい世の中になってきています。

でもだからこそお互いの意見を尊重し、次のステップの選択をしてほしいなと思います。

ちなみに私の子どもは公立高校に通っていましたが学校に馴染めず退学し、通信制の高校に通い直し、その後高卒認定を取って普通に大学に合格して今では元気に頑張っています。

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まとめ

7つのルール記事内画像3
・不登校を再発させないために普段からできることに取り組みましょう。
・でも起きてしまうのが不登校です

・いろいろな選択肢があるということも意識しておきましょう。

この記事が少しでも保護者の皆さんやお子さんのお役に立てれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた。

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