こんにちは。
元高校教師えむへいです。
前回私は下記のような記事を書きました。
今回は「学校の先生は不登校の子どもたちに対してどう思っているのか」について、私のこれまでの経験を元に書いていきたいと思います。
【不登校】学校の先生の心理を読み解く【3パターンある】
不登校の子どもやその親御さんにとっては、「自分たちのことを学校の先生は一体どう思っているのか」というのは少なからず気になるところだと思います。
「迷惑に思われていたら申し訳ないなあ」
「めんどくさい生徒や親だと思われているかも」
「自分たちのことをちゃんと心配してくれているのだろうか」
などと、いろいろ想像してしまう場合もありますよね。
そこで今回は、19年間教師をしてきた私の経験から、学校の先生方が不登校の子どもや親御さんについてどうとらえているのかについて解説していきます。
最初にざっくりな前提だけ確認しておきます。
まあ当たり前と言えば当たり前なんですけど、どの先生や学校でも不登校に対して同じスタンスをとるっていうことはなかなかありません。
どうしてもそこには違いがある程度出てきます。(少なくとも公立学校であれば本当はおんなじであるべきだとは思うのですが…)
どう違うのかについては以下の3パターンに分けられます。
②「よし、生徒や保護者のために頑張ろう」パターン(30%)
③「ちょっとめんどくさいなあ」パターン(20%)
要するに「①普通の対応」「②良い対応」「③悪い対応」の3パターンです。
後ろの「%」は私のこれまでの経験(私立高校13年間、公立高校6年間)を元に示した数値です。
かなり個人的な印象によるものですが、でもだいたいこれで合っていると私は思っています。
次項から少しだけそれぞれについて解説していきますね。
①「淡々と対応していこう」パターン(50%)
これは普通に可もなく不可もなくの対応です。
教員の一つの仕事、業務として特別な感情も持たずにただ淡々とこなすといったものです。
半分以上の先生方はこれに当てはまる気がします。
一応生徒や保護者の話は聞くけど、でも積極的に何かをするということはあまりなく、「流れに任す」系の対応ですかね。
保護者からの要望に対しても、できることはやるけど学校としてできないことはやらない、そこは曲げないみたいな。
学校復帰したらそれなりにちゃんと対応はするけれど、でも学校を辞めることになったら「ああそうですか」で終わるという感じです。
まあ先生も組織の人間だし、サラリーマンですからね。
他にもたくさんの業務があるし、いちいち不登校の生徒ばかりに構ってはいられないのは分かるんですけど。
でも普通のサラリーマンや公務員ではなく「教育公務員」という専門職なので、あまりにも「サラリーマン的先生」では学校の先生の仕事は務まらないのも確かです。
②「よし、生徒や保護者のために頑張ろう」パターン(30%)
いちばん良いパターンです。
生徒や保護者と連携をとりつつ、生徒にとって最良の方策を一緒に考えていくパターンです。
このパターンの先生は、立場としては「学校に戻ってきてほしい」とは思いつつ、でもその選択が生徒にとっては最良ではない場合もあるということもきちんと理解しています。
結構こういう「できた」先生もまあまあ現場には普通にいます。
でも私の印象としては校長や教頭などの管理職ではなく、また、職員室内でのパワーバランス的に強くていつも自分の主張を通すような先生には少なかった気がします。
どちらかと言えばおとなしくて穏やか系の先生に多かった気がします。
だからそのような先生方の意見はせっかく良い意見でも一部でしか共有されず、全体ではかき消されがちなんですよね。
学校を引っ張っていく管理職の先生方にもっとこのような先生が多ければ、だいぶ他の先生の言動も変わってくるし、学校全体の雰囲気もより良くなると思うんですけど。
③「ちょっとめんどくさいなあ」パターン(20%)
いちばんダメなパターンです。
男女関係なくこういう先生はいました。
本当はこのパターンは0%であるべきなんですが、ほんと残念な話なんですけど実際にいます。
もう明らかにめんどくさそうなんですよ。
もう職員室でも普通にそのような発言をしていますしね。
「あー、もう早く辞めてくれればいいのに」とか、「長く引っ張っても仕方ないのですぐに切りますね」とか。
どこまで本気か冗談かわからないですけど、こういうセリフを聞くのは私はとても苦痛でした。
なので、主張弱めの私でもあまりにも我慢できなくて、実際少し言い争いをしたこともあります。
結局場の空気が悪くなるだけでその後その先生の言動が変わるということは特にありませんでしたが。
あとはやたら「早く学校に戻ってこい」とか「学校に来ないと始まらない」とかばかり言う先生もいますね。
「学校に戻る」という一択にしておけば他のことを考える手間が省けますからね。
もう今はそんな時代ではないんですけど。
「悪い対応の先生」の場合はどうすれば良いか
そもそもすべての先生が「良い対応」をしてくれたらいいんですけど、現実はそうではないので、その場合はそれなりの対策をするしかありません。
私がおすすめする対策は以下の3つです。
②こちら側の交渉人を増やすか変える
③「教育委員会」「法務局」「弁護士」をちらつかせる
①「良い対応」をしてくれる先生をひたすら探す
先述した通り、悪い対応の先生ばかりではなく、普通または良い対応をしてくれる先生は必ずどの学校にもいます。
もしも担任の先生の対応がいまいちであれば、副担任の先生・学年主任・部活動の顧問・保健室の先生・スクールカウンセラー・教頭・校長など、他の先生を当たってみるとたいていは話を分かってくれる先生が見つかるはずです。
ただこの方法は親御さんの労力がいるし、そもそもそれらの先生との関係性がないとなかなか難しい面があります。
また学校側もガードを固くして窓口を一つにしていたりして、他の先生と話をすること自体ができない場合もあります。
先生側の方でも本当は何とかしてあげたいと思っている先生がいても、職員室内のパワーバランスによって、積極的に動けないような状況もあります。
あとはまれではありますが、ほんとに腐っている(ごめんなさい)学校だと、組織的に先生方全員の対応が悪いときもありますしね。
こういう場合は②や③になります。
②こちら側の交渉人を増やすか変える
まあ人間誰でもそうなのかもしれませんが、学校の先生も「相手が変われば態度を変える」ことが多いです。
優しくて気が弱そうなお母さんには冷たい態度だったのに、いざ怖そうなお父さんが登場すると急に態度が柔らかくなったりというのはよくあることです。
二者面談や三者面談の時期にはよく職員室で「今日の〇〇の面談は母親じゃなくて父親が来るんだよ~。どうしてだろう?嫌だわ~」みたいなセリフも聞いたことがあります。
なので、学校側と話をしていて全然らちが明かない場合は、誰か他の人を味方につけるか、話をする人を交代するのも一つの方法です。
③「教育委員会」「法務局」「弁護士」をちらつかせる
あとは何だかんだ言ってもやっぱり学校は「教育委員会」「法務局」「弁護士」というワードには弱いです。
教頭や校長などの管理職と保護者の方との言い争いの場面を私はこれまで何度も目にしてき
ました。
そこでこれらのワードが保護者の方から出ることも珍しくはないです。
管理職の先生方は私たち平職員の目を気にしているのか、面談が終わって保護者の方が帰った後に「別に全然平気だ。何も怖くはない。好きにしたらいいんだ」とか言いますが、でも明らかに動揺はしてるんですよね。
そもそも学校側からするとすごく面倒くさくなるんです。
事実確認やらで関係機関とやり取りが頻繁に行われるようになるし、そのための文書も作成しなければなりません。
学校側としてはできればしたくないことです。
だからそれらのワードを出すと少しは対応が変わるかもしれません。
それでも変わらなければ遠慮せずに実際に行動に移せばいいんです。
気になることがあったら一人で抱え込まない
でもそもそも学校の対応が普通なのか変なのかが判断できないときもありますよね。
その場合は周りの誰かに相談するか、Twitterなどで意見を求めると、たいていは他の保護者の方々がいろいろ教えてくれます。
あとは、私えむへいにご相談いただいてもOKです。
このブログの「お問い合わせ」やTwitterのDM等で実際にこれまで何人もの親御さんやお子さんからご相談を受けています。
「このような学校の対応は普通なのかなあ?」
「こんなふうに学校から言われてしまったけど、この後どうしたらいいのだろう?」
などの疑問がありましたら、お一人で悩まずにぜひご相談いただければと思います。
文字でのやり取りのご相談はもちろん無料ですので。
決して一人で悩みを抱え込まないでくださいね。
まとめ
では今回の記事をまとめます。
・その場合はそれ用の対策をとる
・困ったら一人で抱え込まず、周りの人やTwitter、えむへいにご相談を
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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