こんにちは。
元高校教師えむへいです。
今回は不登校の人たちにとっては避けては通れない問題である「昼夜逆転」をテーマにした記事を書いていきたいと思います。
今回の記事の内容は以下になります。
・昼夜逆転が起こる理由
・昼夜逆転の直し方
不登校の子どもに起こる「昼夜逆転」の原因と対策
不登校の子どもの「昼夜逆転」や「睡眠」については下記の過去記事で触れてはいますが、今回はもう少し深く「昼夜逆転」を考察していきたいと思います。
まずは寝れればそれでいい
まずはそもそも「昼夜逆転」は直すべきものなのか、ということについてです。
これについては以下のように私は考えます。
深刻な睡眠障害などを患っている場合は、そもそも夜だけでなく日中も寝れない、寝たくても寝れないという状況に陥ることがあります。
私も一時このような状態に陥ってしまいました。
寝たいのに寝れないのはほんとに辛いです…
不登校生の場合、強いストレスなどによって、長い時間ずっと寝れないということが一番心配です。
ですので、夜でも昼でもまずは「ちゃんと眠れているか」が一番大事です。
ちゃんと睡眠が取れていれば、とりあえずは第1段階はクリアしていると言っていいでしょう。
なかなか眠りにつきにくいときには、最悪、横になって目をつぶっているだけでもだいぶ体力は回復するので、そういう場合はまずは横になっていましょう。
「眠らなきゃダメだ、眠ろう眠ろう」と頑張り過ぎると、かえって脳が覚醒して悪循環になってしまいます。
とにかくなるべく心を「無」にして、ゆっくり横になっていましょう。
夜に寝る方法
では、とりあえず睡眠自体は取れているとして、次の段階である「昼夜逆転解消」の方法について見ていきます。
まずは、夜普通に眠りにつくためには、たとえば以下の方法が巷で言われています。
・ぬるめのお湯で入浴する
・寝る2時間前には食事を済ませる
・ふとんに入る時間を固定する
・寝る直前にスマホを見ない
・電気やテレビは消して暗い環境で寝る
・室内の温度を適切にする
(冬は温度18~23度、湿度50~60%・夏は温度26度、湿度60%)
・目をつぶったらもう何も考えない
・カフェインを摂らない
・「GABA」を摂る
・「トリプトファン」(たんぱく質に多く含まれるアミノ酸)を摂る
・カモミールティーを飲む
・「ドリエル」(睡眠改善薬)を飲む
・耳栓をする
・ツボを押す
・冷えピタ、アイスノンをおでこにあてる
・メトロノーム(アプリ)を使う
・玉ねぎをみじん切りにしたのを枕元に置く
・ペットと寝る
・寝具を工夫する
・筋弛緩法
・アリス式睡眠法
・米軍式睡眠法
・4ー7ー8呼吸法
世の中で言われているものをいろいろたくさん挙げてみました。
それぞれの詳しい説明はここでは省略しますが、人によっては効果が期待できるものもあるとは思いますので、気になったものについてどんどん試してみるのがいいと思います。
朝に起きる方法
朝に快適に起きるためには、そもそも「夜普通に寝ること」が前提になりますよね。
夜普通に寝れたら、朝起きるハードルはだいぶ下がるわけで。
なので、朝起きるためには、基本的には上記の「夜に寝る方法」をうまく活用して、なるべく夜普通に寝ることが理想となります。
ただ、夜にあまりうまく寝付けなかったとしても、下記のような方法を使って朝起きるのもおすすめです。
・サプリを飲む
・朝食に子どもの好物を設定する
・朝や午前中に何か楽しみなことを設定する
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「日中起きていること」も大事なポイント
以上「夜に寝る方法」と「朝に起きる方法」について見てきましたが、でも、昼夜逆転を解消するためには下記の視点も必要です。
そもそも日中にきちんと寝ないで起きてさえいれば、ある程度は夜になったら眠くなるのが普通一般です。
そして、夜きちんと寝ることができれば、朝もある程度起きることができるはずです。
なぜ日中に起きていられないのか
でも実際は日中に起きていられない不登校の子どもも結構多いです。
なぜ彼、彼女たちは日中に起きているのが辛いのでしょうか。
これについては以下が考えられます。
②夜が自分にとって快適だから眠くならない
③そもそも日中に起きていたくない
一つずつ解説していきます。
①夜寝たいのに寝れないから日中に眠くなる
不登校に悩んでいる子どもは夜寝る前にいろいろ考え込んでしまうことが多いです。
そうすると、記事の前半でも書きましたが「脳覚醒」が起こり、なかなか寝付けなくなってしまいます。
また、夜の静けさや暗さが不安に感じ、逆に日中は安心して寝れるという場合も子どもによってはあります。
学生時代の私は結構これに該当します。
夜の静寂によってかえっていろいろ考えてしまって寝れないことが多かったです。
なので、この場合のポイントは下記です。
いつかテレビ番組で歌手の和田アキ子さんが同じようなことを言ってました。
彼女はとても真面目な性格で、夜寝る前にいつもその日の反省をしていたそうです。
でもあるとき不眠症になり、医者に相談したところ、原因はその「寝る前の反省」だと言われたそうです。
やっぱり人間は寝るときはシンプルに「寝る」ことだけを考えておけばよいということでしょう。
②夜が自分にとって快適だから眠くならない
また逆に、夜がその子にとってとても過ごしやすく快適だから活動的になるという場合もあります。
これは日中に家族などからいろいろ言われて、家に居心地の悪さを感じている子どもに多いパターンです。
夜は自分の好きにできる時間帯だから、そこでいろいろ自由に過ごそうとする、というものです。
だからこのパターンの子どもには以下が大切でしょう。
夜じゃなく、日中でも心穏やかに過ごせるような居場所を提供する必要があります。
③そもそも日中に起きていたくない
これに関しては過去に私は以下のようなツイートをしました。
昼夜逆転改善のためには夜寝る方法は○○とか、朝起きる方法は○○とかいろいろあるけど、一番は罪悪感無しで日中安心して起きていられる居場所として家が機能しているかということだと思う。
「みんなが学校に行っている間は現実逃避したくて起きていたくない」というのはある意味当然の心情。— えむへい@元高校教師が不登校を応援する (@emuheiblog) December 13, 2019
ということで、みんなが学校に行っている間は起きていたくないという心理が、不登校の子どもには働きがちなんですよね。
これについては以下で対応するしかないと思います。
・同じような人は今はたくさんいるから過度に気にしなくていい
上記を家族の方々が本人にずっと言い続けることで、少しはお子さんの自己否定が緩和し、日中に家で過ごす罪悪感が多少薄れることにつながると思います。
そしてその結果、日中でも変に現実逃避することなく、起きていられるのではないでしょうか。
日中に起きているための具体的な方法
では、日中に起きているための具体的な取り組み方を見ていきます。
一番は「夜普通に寝て、朝普通に起きる」のが理想ですが、それが難しい場合の話です。
それは以下です。
もう完全に精神論、根性論的な感じになってしまいますが、「日中頑張って寝ないで起きている」というのがやはり基本の対策となるでしょう。
前日ほぼ徹夜だとかなり厳しいものがありますが、でも記事前半の「朝起きる方法」なども参考にして、なるべく頑張って起きていたいところです。
そのためには、ベッドやソファの誘惑に負けずに、なるべく頑張って体を横にしないことが必要です。
「20分くらいの仮眠であればOK」という説もありますが、その場合でも横にはならずに、あえて椅子などに座ったままでの仮眠で我慢するのが秘訣です。
でも結局は「予定や用事を入れる」のが一番効果的
でも結局一番効果的なのは以下です。
そもそも朝起きるのは学校があるから起きるわけで、それがなければ朝起きる必要もなくなるので、ある意味「不登校の子どもが朝起きない」というのは当たり前と言えば当たり前なんですよね。
なので、不登校の子どもが学校に行かないままの状態で「昼夜逆転を直す」というのはそもそも結構ハードルが高めな課題ではあります。
だからそういう意味でも本当はできれば「適応指導教室」や「フリースクール」や「家庭教師」など、学校に行かないまでも何かしら日中起きている理由があるということが手っ取り早く昼夜逆転を直す方法と言えるでしょう。
あとは上記のようなものでなくとも、日中必ず家事をすることにしておくとか、毎日おじいさんおばあさんの家に行って勉強をするとか、何かしら日中に動く予定や用事を入れておけば昼夜逆転はかなりの確率で元に戻ると思われます。
いずれ、実際に予定や用事を入れなくても、今後学校に戻る予定とか、適応指導教室に行く予定とか、何か目標なりを定めることができれば、それに合わせて生活時間も変えざるを得ないので、自然に昼夜逆転は直ってくると思います。
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まとめ
今回の記事をまとめると以下になります。
・昼夜逆転を直す方法はさまざまあるが、「予定や用事」を入れることが一番効果的
・でも昼夜逆転改善はある程度元気が出てから挑戦すべし
いずれ学校復帰に関係なく、先々までのことを考えれば、昼夜逆転はある程度は元に戻しておいた方がいいと言えますので、もし直そうとする場合は元気が出てきたらぜひチャレンジしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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