こんにちは。
元高校教師で、元不登校生の親で、元進学クラス担任のえむへいです。
今学校に行ってないんだけど、少しくらいは勉強した方がいいよなあ…
でも、どうやって勉強したらいいかわからない~
こんな人に向けて、今回は「不登校生の勉強」をテーマに記事を書いていきます。
今回の記事の内容は以下になります。
・勉強の「内容や質」について
・勉強の「方法」について
・勉強の「場所」について
不登校生の自宅でのおすすめ勉強法
不登校の人やその親御さんにとって、「学校に行かない間の勉強」というのは何かと心配になりますよね。
今回はいろいろな角度から「不登校生の勉強」について解説していきます。
不登校でもちゃんと勉強はできます!
勉強はどれくらいやるべきか
まず最初に「勉強はどれくらいやるべきか」についてです。
要するに「時間や量」の問題ですね。
勉強時間について
時間については一応よく言われている目標ルールがありますよね。それは下記。
まあでもこれはあくまで目安ですし、しかも普段学校に行っている人用のものですからね。
だからと言って、じゃあ不登校の人たちはこれの何倍もの時間を勉強しなきゃいけないのかといったらそんなことはありません。
自分は不登校で家にいる時間が長いから、家庭学習は5時間とか6時間とかやらなきゃいけないの??
そんなことありません!
そりゃもちろん、すごく上を目指しているような人だったら、頑張れるだけ頑張れればいちばんいいですが、でも別にそこまでじゃない人は、上記の目安通りできたらとりあえず全然OKだと思います。
逆に、「そもそも全然勉強の習慣が身に付いていない」というような人はここまで頑張る必要もないと思います。
要するに、人によって勉強時間は変わってくるということです。
それよりもみんなに共通してがんばってほしいのは下記です。
上記はすべての人にチャレンジしてほしいですね。
ただ、不登校の人は特に調子が悪い日も多いと思うので、継続して毎日勉強するというのは結構きついかもしれません。
その場合はほんとに3分とか5分でもいいです。
パラパラ~っとテキストを眺めるだけで終わってもいいです。
それでもいいから毎日勉強する、勉強関係の物に触れるという習慣をつけてほしいです。
もしこれが身についたら後々すごく大きな力になります。
休憩の取り方について
休憩時間については無理にこのように取りなさい、というのはないです。
頑張れるんだったらずっと頑張ればいいし、疲れてきたら休めばいいし。
でも一応おすすめの休憩の取り方があります。それは下記。
これは「ポモドーロ・テクニック」と言われているそうですが、要するに、30分ごとにちょっとした休憩を取り、それを4回行った時には少し長めの休憩を取るという繰り返しです。
集中力が続きにくい人には特におすすめです。
ちなみに私もこのパターンで仕事とか勉強をしています。
自分にはかなり合っていると感じます。
きちんと時間を測ることまでは必要ないと思いますが、学校の授業のように50分とかに1回休む、というよりも、もっとこまめに休憩した方が効率がいいですよ、という話です。
家にいるんだから、どうせだったら学校ではできない最新の勉強法を取り入れるのもいいですよね。
でもいずれにせよ、とにかく大事なのは「毎日継続する」ということです。
頑張り過ぎて次の日の勉強時間が0分とかよりだったら、余力を残してその日の勉強を終えることが大事です。
ほんのちょっとでもいいから「継続」することを意識してみましょう。
勉強の分量について
これについては以下です。
体調的に頑張れそうだったら別に遠慮なんてしないで、たくさん量をこなしていいですよ。
例えば問題集を1冊終わらせるとか。
あとは、この単元はちゃんと最後までやる、とかですかね。
一応戦略的には下記がおすすめです。
②スケジュール管理をする
①大目標と小目標を設定する
目標はやっぱり「ないよりはあった方がいい」です。
また、目標は大きい目標と小さい目標というふうに、複数あったほうがいいです。
たとえばこんな感じです。
小目標・・・一つの科目の苦手分野だけでも克服する
小目標・・・毎日少しでもいいから必ず勉強する
上記のように、とりあえず小目標はぜひクリアしたいものを設定して、その小目標を繰り返し行っていくと大目標にも手が届く、みたいなパターンがおすすめですね。
この目標設定のしかたは勉強以外にもいろんな場面で使えると思います。
スケジュール管理をする
これは私が高校の進学クラスの担任だったときに、生徒たちに取り組んでもらっていたことです。
自分の勉強時間や生活時間を自分で管理できる力を身につけましょうということです。
「セルフマネジメント」というものですね。
この力は将来大人になって仕事をするときにも役立つものだと思いますしね。
じゃあ実際にはどうやってスケジュール管理を行うかというと、たとえばこんな感じのものを使えばいいでしょう。
普通のスケジュール帳でもいいんですが、できれば勉強用に特化したものが使いやすいと思います。
私が教師時代も、生徒全員にこんな感じの手帳を持たせて、自分の勉強時間を管理してもらってました。
人によって合う合わないはもちろんありますが、成績がいい生徒ほど、きちんと手帳を活用できていたように感じます。
あと今は、親御さん向けの受験対策手帳みたいなものもあるみたいですね。
アマゾンで結構売れてるみたいです。
それから、別の学校でクラス担任をしていた時には、手帳を持たせずに自作のプリントを作って毎回生徒に渡していました。
こんな感じのです。
一応日付とかは空白にしているので、このままプリントアウトして使うこともできます。(※A4版横です)
実際に何をどの時間に勉強したかを記録したり、慣れてくれば計画表として使ってもいいです。
いずれ、ただ何となく勉強するより、なるべくだったら自分の時間の使い方を意識するためにも、手帳のようなものを活用できればいいですね。
うまくできなかったら一旦辞めても全然OKです。
そもそも不登校の人は調子が悪いときがあるので。
調子が良くなってきたらまた使ってみるか、のスタンスで全然構いません。
最初から完璧なんて求めちゃいけません。
教材は何を使うか
次は「教材は何を使うか」の話です。
今度は要するに「内容や質」の問題ですね。
候補としては次のようなものがありますね。
まあ、基本はどれを使ってもいいです。
ただ、学校の教科書やプリントについては、ちょっと一人で勉強するのは厳しいかもしれませんね。
おすすめはやっぱり、市販されているものか通信教育系のものなど、一人で勉強することを前提として作られたもののほうが取り組みやすいと思います。
このあたりのことは次の項目「どうやって勉強するか」の所で詳しく説明していきますね。
どうやって勉強するか
さて「どうやって勉強するか」の項目です。
要するに、勉強の「方法」の話です。
これについてはまず以下の2択がありますよね。
②人から教えてもらう
基本は①の「自分で勉強する」になると思います。
ただ結構これはなかなか難しいんですよね。
前述しましたが、学校の教科書やプリントなんかは、一応学校で先生の授業を受けることを前提として作られているので、家で一人で勉強するのは結構厳しいと思います。
でもこれについては一応対策はあります。
「7回読み勉強法」とは
皆さん「7回読み勉強法」という言葉を聞いたことはありますか。
これは東大出身の弁護士である山口真由さんが提唱している勉強方法です。
詳しくはリンク先を見てもらえればいいんですが、要するに、「何もわからなくていいから、とりあえず一生懸命とにかく7回繰り返して読めば、勝手に内容を覚える」というものです。
まあそもそも彼女の経歴が全然普通じゃないので、誰でもまねできるものではないかもしれませんし、ネットでググってみたら結構意見が割れているんですよね。
ちなみに私も一度チャレンジしてみました。(まったく別ジャンルの専門書を1冊読んでみる)
たしかにある程度効果はありました。
最初は知らない用語ばかりでちんぷんかんぷんで読み進めていくのが非常に苦痛でしたが、4回目くらいから徐々に抵抗がなくなり、なぜか内容も頭に入ってくるようにはなりました。
まあでもこれは向き不向きがあると思います。
意識高い系で、活字に慣れている人はチャレンジしてみてもいいかもしれません。
基本は市販の問題集
ということで、上記の勉強方法は万人向けとは言えないので、普通の人たちの勉強方法としてはやはり以下ですね。
このパターンがいちばんスタンダードでしょう。
問題集を選ぶ際の具体的なポイントは以下です。
・自分で見て触って選ぶ
基本的に、よく売れている問題集というのはハズレが少ないです。
たしかにそれが必ず自分に合うとは限らないんですが、でも大ハズレは避けたいので、なるべくたくさん売れているのを買った方がいいと思います。
アマゾンとか楽天のランキングを見てもいいし、本屋で目立つところに置いてあるものから探せばいいと思います。
あとは、家の人に選んでもらってもいいんですが、やっぱり自分でネットで探すか、もし外に出る元気があれば、ぜひ自分の目で見て選んで買ってほしいです。
やっぱり「好み」の問題ってあります。
ちなみに私も結構好みがうるさい方です。
中身だけじゃなく、表紙とか紙の材質とか文字のフォントとかまで気になってしまいます。
やっぱりモチベーションも大事です。
いくら中身が良い問題集でも、あまりにも地味で古臭くて読みづらいのはテンションが上がりません。
オンライン教材もかなりおすすめ
さて、市販の問題集の次の選択肢として挙げられるのが「通信講座系」や「オンライン教材」です。
下の方でおすすめのものを紹介しておきますが、これらの利点はやはり、「一人で勉強するということを始めから想定して作られている」ということです。
市販の問題集も基本はそうかもしれませんが、通信講座系やオンライン教材の方がより意図的に「家で自分で勉強できるようにする」ことを意識していろいろ仕掛けがされていますね。
でもまあ、お金がかかりますからねえこれは。
家の人と相談で、もしもお金を出してくれそうであればぜひ、という感じですね。
おすすめはこちら。
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不登校生にとっては家庭教師もかなりおすすめ
経済的な余裕や気持ち的に大丈夫そうであれば、②の「人から教えてもらう」がやはりおすすめです。
最近は「家庭教師を雇って通信教育系のテキストを使って勉強する」のが流行のようです。
なんとも費用がかかる流行ですが、でもたしかにお金さえあればこれはぜひおすすめしたいパターンですね。
「教材も使いやすい」、「家庭教師がいるからわからないところは直接聞ける」、あとは「家庭教師によってスケジュール管理をしてもらえる」など、たしかにメリットは大きいと思います。お金がかかるけど。
ということで、これも家の人と相談ですね。
テキストは市販のものや学校のものを使って、「家庭教師だけお願いする」でもいいですしね。
そもそも、少しでも家族以外の人とおしゃべりとか普通にできそうな人は、家庭教師はかなり不登校の人におすすめです。
たしかにその先生との相性問題もあるんですが、でもだいたいはどの家庭教師もいい人が多いですよ。
最初にお願いするときにこちらの事情もちゃんと伝えれば、それに合った家庭教師の先生を紹介してくれるはずですし。
勉強のことだけでなく、不登校のこととかもついでに相談しちゃえばいいんですよ。
それがきっかけで不登校を乗り越えることができる場合もあるでしょうし。
ちなみに私も今、不登校生の家庭教師もやっています。
生徒本人や親御さんの相談にも乗りながら勉強を教えています。
あとはやはり、不登校の人は他者とのコミュニケーションの機会が少なくなりがちなので、家庭教師はその練習にもなりますしね。
あくまで自分の調子や気持ちを優先していいですが、もし頑張れそうだったらチャレンジしてみていいと思います。
これらのサイトが良さげです。
✅かてきょナビ(家庭教師検索システム)
✅家庭教師がんば(口コミランキング第1位)
✅楽しく勉強できる!オンライン家庭教師【e-Live】(不登校対応講師&専門スタッフ)
塾は個別がおすすめ
塾の場合は、もし行くのであれば「個別指導」の方がいいでしょう。
集団だと他の生徒の目も気になるし。
全然平気な人は別にいいんですけどね。
でもなるべくだったら個別でいろいろ細かく教えてもらった方がいいと思います。
でも個別だとしても、塾に行くこと自体、不登校の人にとっては結構ハードル高めですよね。
なので、私は無理していかなくてもいいと思います。
メンタル激強な人はぜひ堂々と塾に行って勉強を頑張りましょう。
おすすめはこちら。
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勉強はどこでやるか
次は「勉強はどこでやるか」についてです。
「場所」の問題です。
候補としては次のようなものがあるでしょう。
場所については私はどこでもいいと思っています。
別に必ず自分の部屋の机で勉強しなければならない、というわけではないです。
別にソファで勉強したっていいし、ベッドで横になりながらだってできます。
ただ、まだ小さい子どもだと、周りの環境に左右されやすかったりするので、あまり周りがうるさかったり、物が散らかったりしているのはよくないかもしれません。
あと、スマホやマンガにすぐ行っちゃう人は、勉強中は離れた場所に置いて、休憩するときにだけ見るとかの方がいいかもしれませんね。
まあいずれ大事なのは下記です。
あとは、勉強する内容によって場所を変えてもいいですよね。
私は暗記物はベッドで横になりながら行うのが好きです。
あと、何かを書いたりするのはファミレスでやるとなぜかはかどります。
ということで、自由にいろんな場所で勉強しましょう。
ここでちょっと注意点
不登校の人が自宅で勉強をするというのは、そんなに簡単ではないです。
まずはある程度「心と体が回復してから」にしましょう。
まだ心身ともにあまり元気になっていないのに、焦って無理に頑張ろうとすると、いつまで経っても体の調子は悪いままです。
まず優先すべきは「自分の体調」です。
勉強はある程度元気が出てきたら頑張りましょう。
元気が出てきたら一気に頑張ればいいんです。
まとめ
では、今回の記事をまとめます。
・目標を立てたり、スケジュール管理をするのは効果的
・自分で勉強する場合は、通信教育系か市販の問題集がおすすめ
・でも可能であれば、いちばんおすすめなのは家庭教師
・勉強する場所は自分の好きな場所で自由に
・でもそもそも勉強は少し元気になってからでいい
いずれとにかく不登校でも全然勉強はできます。
場合によっては、学校に行くよりも主体的で中身のある濃い勉強ができます。
だから心配しないでください。
元気が出てくれば全然余裕です。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
ではまた。
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