こんにちは。
元高校教師で元不登校生の親、えむへいです。
以前私はこのようなツイートをしました。
不登校の人は、学校が休みの日は当然堂々と外に出てOKだし、学校がある日だって別に堂々と外に出かけてもいいです。
だって悪いことをしてるんじゃないんだから。出れる元気があるときは出た方がいい。— えむへい@元高校教師が不登校を応援する (@emuheiblog) November 1, 2019
ということで、今回は「不登校生の外出」をテーマに記事を進めていきたいと思います。
今回の記事は以下になります。
・不登校生の外出のメリット
・不登校生の外出の際の注意点
不登校でも堂々と外に出かけよう
不登校でもその元気があるんだったらぜひ外に出るべきです。
遠慮して家にこもっているのはもったいないです。
「外出」に対しての不登校生の心理
まずは「外出」に対しての不登校の子どもの心理を見ていきます。
不登校の子どもは基本的には外に出たがりません。
理由はたとえば以下が挙げられます。
・外に出る体力がない
・知り合いの目が気になる
・関係ない人の目も気になる
まずそもそも外に出る意欲や体力がないことが多いです。
特に不登校の初期段階ではほとんどの場合、これに当てはまると思います。
うちの子どもは全日制の高校で不登校になってしまったのですが、最初の時期はまるで「寝たきりの病人」のようでした。本来は外に出て遊ぶことがとても好きだったのに、全然外に出ようとはしませんでした。
基本的に不登校というのは「疲れ果てた結果の心も体もぼろぼろの状態」で起こるものなので、外に出る元気がないのはまあ当然と言えば当然ですよね。
とりあえずベッドに横になって、マンガとかゲームとかして現実逃避してたいです、しばらくは。
また、外に出る意欲や体力があっても「他人の目」がとても気になります。
特にクラスメイトや学校の先生には会いたくないですね。
一般的に「外に出る=元気」と思われがちなため(ほんとは違うんですけどね)、下記のような感じに思われたり、声を掛けられたりするのが嫌なんですよね。
お、〇〇じゃん。
あいつなんで学校に来ないのに外に出てるんだよ。
サボりかよ。
おー、〇〇君!
元気そうじゃないか!
なんで学校に来ないの?
明日からぜひ学校に来ようよ!
まあ、みんながみんなこんな感じに思ったり接してきたりはしないと思いますが、でもこうなりそうなのが怖いんですよね。
だからうちの子どもの場合はわざわざ車で1時間以上かかる遠くのショッピングセンターとかによく買い物に行ってました。
さらに、知り合いではない人ともあまり会いたくありません。
理由としては、平日日中の外出だと普段であれば学校に行っている時間にあたるため、下記のような感じに思われてしまう場合が残念ながらあるからです。
あらやだ。
今学校の時間でしょ?
なんでこの子は学校に行ってないんだろう?
親は一体何をしてるのかしら?
もうこんなのは無視でいいんですけどねほんとは。
でもまあ、こう思われること自体がうっとうしいし、めんどくさいので、だったらもう外に出なくていいや、と自然になりますよね。
だからさらに、実際に外出するとしてもその「時間帯」も気にするポイントになります。
理由は以下です。
・昼間の外出は「疎外感」を覚えるから
まあ、これらも当然の理由だとは思います。
夜の闇が人目に触れるのを隠してくれるので、暗くなってからの方が断然外に出かけやすいというのはまずありますよね。
あとは、みんなが学校に行っている昼間の外出というのは、結構「疎外感」を感じやすいんですよね。
「学校に行っているみんな」と、「外でぶらぶらしている自分」との距離感をハンパなく感じてしまうというか。
以上のような感じで、基本的には不登校の子どもにとって「外出」はけっこうハードルが高めなミッションではあります。
不登校生の「外出」のメリット
でも、そうは言うものの、不登校の子どもにとって「外出」という行為のメリットは大きいです。
たとえば下記のメリットがあります。
・体力向上を図れる
・コミュニケーション能力を育める
居心地がいいとはいえ、やっぱり毎日家の中に閉じこもっていると、どうしても気分が沈みがちになります。
そんなときに外に出かけたらいい気分転換にはなりますよね。
特に天気が良い日であれば太陽の光によって、うつ病対策にも効果があると言われている脳内物質「セロトニン」も増加して、気分アップにつながります。
また、家の中にいるとどうしても基礎体力が著しく落ちます。
まず基本的に歩かなくなりますから。
なので、「外に出て歩く」だけでも相当メリットとしては大きいです。
さらにまた、何かアクティブな運動のようなことをしたりすれば、かなり体力の維持や向上につながりますね。
それから「家族以外の人とコミュニケーションを取る」こともやっぱりできれば行いたいところですよね。
別にコンビニの店員さんとでもいいんです。
お弁当は温めますか?
はい…
これでもいいですよ。
さらにもっと言えば、誰かと別に特別な会話をしなくたっていいです。
ただ、「家族以外の他人がいる空間に自分を置く」ということだけでも、できればしておきたいですね。
この感覚は不登校の克服には必ず役立つものだと思いますので。
不登校生の「外出」に際しての注意点
ただ、外出のメリットはあるとはいえ、その際の注意点があります。
それは以下です。
・外出した後疲れてしまうのは当たり前
記事の最初の方でも触れましたが、外出にはそもそも意欲や体力が必要で、特に不登校初期の段階ではそれらが著しく減少しています。
詳しくは過去の記事で触れていますが、不登校生が外出できるようになるには、そもそも結構時間がかかる場合が多いです。
だからすぐに外出しようとはしなくていいです。
「外に出たい、外に出てみようかな」という気持ちが、ある程度出るまでは無理に外出するのは控えましょう。
親御さんからしたら、「このまま引きこもりになってしまわないか心配」という気持ちにもなりますが、まずはお子さんの内側から出てくる意欲を待ちましょう。
それが出てこないうちに外に出てもいいことは全然ないです。
お子さんと適切なコミュニケーションを取りつつ見守ってさえいれば、必ずお子さん本人から「動きたい。外に出たい。家にずっといるのは退屈だ。」という気持ちが生まれてくるはずです。
「寝たきり」だったうちの子どもも、何週間か経ってからは家事をするようになったり、Wiiで体を動かすようになり、その後買い物やドライブに誘ってみたら楽しそうに付いてくるようになりました。
あともう一つの注意点は「外出後は疲れて気持ちが落ちることもあるということを知っておく」ということです。
「外出することができた=もう完璧に元気になった」ではないです。
たぶん不登校になってからの最初の外出はきっと相当疲れると思います。
その結果、もしかしたらまたしばらくは寝たきりみたいになってしまう場合もあるかもしれません。
でもそれでも子どもには「外に出れた」という成功体験は残ります。
家で休んで体力や気力を貯めてからまた再び外に出ることにチャレンジです。
この繰り返しでだんだん不登校以前のまた元気な状態に徐々に戻ってくるという流れです。
一回だけの外出ですぐ元気になったと判断するのはちょっと気が早いです。
うちの子どもも「外出⇄疲れて寝込む」を繰り返していました。
でもそれを繰り返すうちにだんだんあまり寝込まなくなっていき、その後通信制の高校に通い直したいと言い出せるまで回復しました。
周りのことなんて気にするな
したがって、上記の注意点さえ気をつければ、不登校の子どもはどんどん外に出るべきだと私は思います。
コソコソなんて別にしないでいいです。
学校を休んで外に出るのはダメとかはそもそもありませんしね。
それにもし知っている人と出会っても、その人が理解ある人だったら、「あー、外に出れるだけ元気になってきたんだなあ」と、むしろ喜んでくれると思います。
逆に陰口を言ってくるような人がもしいたら、その人はそもそも自分の人生には不要な人間なので無視でいいですよほんと。
ということで、外出するときには周りのことなんてほんとは全然気にしなくていいです。
まとめ
今回の記事をまとめると以下になります。
・でも疲れて帰ってくることはよくある
・その繰り返しで自分の体を慣らしていこう
・周りのことは必要以上に気にしなくていい
あくまでも外出はある程度元気が出てきてからになりますが、でももし外に出る元気があるのに遠慮とかしてるんだったら、それはほんとにもったいないです。
せっかくの冬休みでもあるので、ぜひ楽しみましょう。
家族でドライブとか旅行とかもいいですね。
あとは友人とどこかに遊びに行くとかでも全然いいです。
とにかく、不登校だから冬休みも楽しんじゃいけないなんて絶対ないですからね。
外に出かけて少しでも元気が出てきたら、それだけでもう最高の冬休みです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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